3月に告知されて4月赴任を経験した筆者が、やることを全部まとめました。
「田中くん、4月からタイ赴任お願いしたいんだけど」
2月下旬のある日、上司から突然そう言われたときの衝撃、今でも忘れられません。
あと1ヶ月ちょっと。え、何すればいいの?というパニック状態から、なんとか無事に赴任した経験をもとに、「突然の海外赴任が決まったときにやること」 を全部まとめました。
0. まず「心の整理」が先
順番的に当たり前かもしれないけど、これ本当に大事です。赴任が決まった直後って、頭がパニック状態で「何から手をつければいいかわからない」状態になりがちです。
まず、家族(特に配偶者・パートナー)への連絡を一番最初にしましょう。仕事の段取りより先です。知らせるタイミングが遅れると後々の信頼関係に響きます。
【実体験】 初めて赴任が決まったとき、3日くらい自分の頭の中だけで整理しようとして妻への報告が遅れ、「なんでそんな大事なこと黙ってたの?」と怒られました。以来、決まったその日に話すことにしています。
そして赴任先の情報を少しでも集めて「怖さ」を「ワクワク」に変換する作業をすると、その後の準備が格段に進みやすくなります。
1. 【1〜2週目】とにかく「確認」フェーズ
告知から最初の2週間は、動き出す前に「確認すること」が山ほどあります。
会社側に確認すること
- ⚡ 赴任期間はどれくらいか(1年?3年?)
- ⚡ 家族帯同は可能か/会社の方針は?
- 住居は会社が手配?自分で探す?
- 赴任手当・生活費補助の詳細
- 海外赴任保険(社会保険・民間保険)
- 現地の税務処理はどうなるか
- 現地での携帯・PCの扱い
(⚡は特に最優先で確認すべき項目)
⚠️ 注意 「だいたいこんな感じ」で動き出すと後で痛い目を見ます。特に住居と保険は書面でちゃんと確認しておきましょう。私は一度、赴任手当の計算方法を口頭で聞いていて、実際の金額が思ったより少なくてショックを受けたことがあります。
2. 【2〜3週目】家の処理が一番ヘビー
持ち家か賃貸かで大きく変わりますが、どちらにしても家の処理が準備の中で一番時間と精神力を使います。
持ち家の場合
賃貸に出すのか、空き家にするのか、売却するのか。賃貸に出す場合は管理会社を探す必要があり、これが意外と時間がかかります。最低でも2〜3週間は見ておきましょう。
賃貸の場合
解約通知のタイミングに注意。多くの物件は「1〜2ヶ月前に通知」が必要です。急に赴任が決まると、違約金が発生することも。
【実体験】 3月に告知されて4月赴任だったとき、賃貸マンションの解約通知期間が2ヶ月だったため、違約金1ヶ月分が発生しました。しかも荷物の処理が全然終わらず、結局実家に大量の荷物を送りつける羽目に…。「家の処理は最低1ヶ月半はかかる」と思っておいた方がいいです。
荷物の行き先を決める
| 種類 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 船便 | 3〜4ヶ月 | 大型荷物・急がないもの |
| 航空便 | 1〜2週間 | 生活に必要なもの |
| 実家・倉庫預け | ― | 長期保管するもの |
| 処分 | できるだけ早く | メルカリ・業者を早めに手配 |
💡 ヒント 船便は「向こうに着くまで3〜4ヶ月かかる」ので、生活必需品は航空便か手荷物で持っていきましょう。私は船便に調理器具を全部入れてしまい、現地でしばらく外食漬けになりました。
3. 【2〜3週目】役所・お金の手続き
「めんどくさい」と後回しにする人が多いですが、後回しにすると本当に大変になります。平日に有休を使ってでも早めにやりましょう。
パスポート・ビザの確認(最優先)
パスポートの残存有効期間に注意。渡航先によって「入国時に6ヶ月以上必要」なことも。ビザ申請は国によって1〜2ヶ月かかる場合があります。まずここを確認。
市区町村役所で「転出届」
1年以上の赴任なら「海外転出届」が必要。これをすると国民健康保険・国民年金が止まります(会社の保険は継続)。住民税の扱いも要確認。
銀行・クレカの海外利用設定(忘れがち)
銀行によっては「長期海外居住者は口座が使えなくなる」ところもあります。メインバンクに事前に相談を。クレカはキャッシング枠を上げておくと現地到着直後に便利。
国際免許証の取得(意外と大事)
現地で車を使う可能性があれば、日本出発前に取得しておく。警察署か運転免許センターで即日発行可能(手数料2,350円)。
子どもの学校手続き(家族帯同の場合)
現地の日本人学校、インターナショナルスクールなど選択肢を早めに調べる。人気校は入学待ちがあることも。
4. 【3〜4週目】現地生活の準備
「現地に着いてから考えればいいや」と思いがちですが、着いた直後は仕事でも忙しく、心身ともに疲れています。日本にいるうちにできることは全部やっておきましょう。
現地で手に入りにくいもの
- 薬(常備薬・整腸剤・市販の風邪薬)※現地では別の成分が多い
- 日本語の本(Kindle端末があると◎)
- 日本のお菓子・レトルト食品(精神的に重要)
- 電源変換プラグ(国によって形状が違う)
- マイナンバーカードのコピー(身分証明に使えることも)
- 日本から持っていく家電の電圧確認(240Vに対応しているか)
【実体験】 タイ赴任のとき、整腸剤と頭痛薬を少ししか持っていかなかったせいで、現地の薬で全然効かずに苦労しました。日本から多めに持ってくるのがベストです。あと日本のインスタントラーメン5袋、めちゃくちゃ精神的に救われました(笑)。
現地コミュニティに早めに入る
現地に赴任中の日本人コミュニティは必ず存在します。FacebookグループやLINEグループを見つけておくと、現地の生活情報(スーパーの場所、病院、日本語対応できるお店など)をリアルタイムで入手できます。赴任前から参加しておくのがおすすめ。
5. 仕事の引き継ぎ、甘く見ない
「1ヶ月あれば余裕でしょ」と思うかもしれませんが、引き継ぎはほぼ確実に想定より時間がかかります。
引き継ぎチェックリスト
- ⚡ 担当クライアント・取引先への挨拶(最優先)
- 業務マニュアルの作成(口頭でなく文書化)
- 進行中プロジェクトの状況共有
- 各種システムのアカウント・パスワード整理
- 引き継ぎ後の連絡窓口を明確にする
⚠️ 注意 「赴任先でもメールで対応できるよ」という姿勢は禁物。時差・言葉の壁・業務の多忙で、現地に着いたら日本の仕事に手が回らなくなります。引き継ぎは完璧に。
6. 最後に:家族・友人との時間を大切に
準備に追われているとついつい忘れがちですが、赴任前の最後の数週間、家族や友人との時間を意識的に作ることをおすすめします。
特に子どもがいる場合、赴任が決まってから一緒に海外の本を読んだり、地図で現地の場所を調べたりすることで、子どもも「お父さん(お母さん)の赴任」をポジティブに受け止めやすくなります。
【実体験】 2回目の赴任のとき、出発2週間前から毎晩子どもと「タイの動物」「タイの食べ物」を調べる時間を作りました。子どもが「象に乗ってきてね!」と笑顔で送り出してくれたとき、泣きそうになりましたね(笑)。準備期間を「不安の時間」ではなく「楽しみを育てる時間」にできると、赴任後のメンタルも全然違います。
まとめ:突然の海外赴任でやること10選
- 家族への報告は決まったその日に
- 会社への確認事項を全部リスト化(書面で)
- 住居の処理を最優先で動き出す
- 荷物の行き先を「船便・航空便・預け・処分」に分類
- パスポート・ビザを最初に確認
- 市区町村役所で転出届(1年以上の場合)
- 銀行・クレカの海外利用設定を確認
- 薬・日本食などを多めに持っていく
- 仕事の引き継ぎは甘く見ない・完璧に
- 家族・友人との時間を意識的に作る
海外赴任は確かに大変ですが、準備さえしっかりすれば「人生で一番濃い経験のひとつ」になります。急な赴任でも、焦らず一個一個こなしていきましょう。応援しています!✈️
ライタープロフィール | 田中 誠(たなか まこと)
✈️ 海外赴任4回・副業ライター
大手メーカー勤務のサラリーマンライター。 タイ・シンガポール・UAE・中国への駐在経験を持ち、累計10年以上を海外で過ごす。 3月に辞令が出て4月赴任という「突然の赴任」を自ら経験したことをきっかけに、同じ境遇のビジネスパーソンに向けた海外生活・赴任準備の情報発信をスタート。
「きれいごとじゃなく、リアルな経験談を届けたい」をモットーに執筆中。



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